監修:清水 充子
【取得資格】
パーソナルカラリスト1級認定講師/トータルカラリスト1級認定講師/色彩診断士/『カラースペース・ワム』パーソナルカラリストスペシャリストコース卒業/日本フラワーデザイナー協会1級(NFD)認定講師/プリザーブドフラワーデザイナー プリザーブドフラワー芸術協会(P.A.A.)1級認定講師/検定指導員
パーソナルカラーに合わせて着物を選ぶ理由
着物の色と柄は、洋服のそれとは違い色々な色が使われ、柄も多種多様です。
着物自体を選ぶときにも、それぞれのシーズンに合う色や柄があります。
柄の大きさやデザインなどによって、そのシーズンで似合うものが変わってくるので、着物のレンタルや購入の際には基準となります。
参考にされた上で、お顔回りや全体の配色を考えて小物も選ばれる事が、良いコーディネートをつくることになります。
レンタルの場合は、小物はセットになっている事が多いとは思いますが、中には着物屋さんで合わせて借りる場合もあるらしく、お客様の中には勧められたコーディネートに疑問を持ちながらも仕方なく借りてしまったというご相談もありました。
事前に、少しでも正しい情報が有れば、そのような不本意な結果にならないと思います。
ご参考にしていただければと思います。
ブルべ夏の方にお似合いの着物の色と柄
基本的には、優しくエレガントなイメージの柄がお似合いになります。
流れるようなラインを描くようなデザイン、華奢な柄がイメージに合います。
色や明るさのコントラストが強い物よりは、柔らかく変化するグラデーションのように全体的に優しく変化するような色がお似合いになります。
主な柄・・藤、松竹梅、おしどり、牡丹文、万寿菊、紗綾、桜、組紐、橘、流水文様、桐、雲取り 青海波、花菱、紫陽花、菖蒲、とんぼ、若竹、桔梗、萩、辻が花、孔雀など
襟元、帯締め、帯揚げ
ご自分のベストカラーを中心に優しく色や明るさトーンを変化させましょう。全体に統一感を持たせた色使いでまとめると、お似合いになるコーディネートになります。
草履、バッグ、他小物
着物の小物類は金糸や銀糸が入るものが多いと思います。
ブルーベースの方は金よりは銀色がお似合いなので、銀色の物を選びましょう。金色はお肌をくすませます。
バックなどは、柔らかい生地の物や角の丸い物など、優しい雰囲気の物を選びましょう。
ブルべ冬の方にお似合いの着物の色と柄
強いコントラストと大きな柄、ヴィヴィッドの色と無彩色や色味の極々薄い色などの組み合わせが、シャープな印象を作り出します。柄はストレートラインが強調された柄、幾何学模様など、強いインパクトのあるものを選びましょう。
薄い色味の着物にヴィヴィッドな色味の帯などでコントラストを作り出すこともできます。
甘い優しい柄、可愛らしい柄は、ブルべ冬の方のはっきりとした印象を弱めて魅力をうすめてしまいます。色数は少なめに合わせていけばそれほど派手にもならず、クールな印象を作り出せます。
主な柄・・鶴、熨斗、桜文,御所車、菊、亀甲文、牡丹文、光琳波、矢羽根、松皮菱、蝶、薔薇、麻の葉菱文、華文、孔雀など
襟元、帯締め、帯揚げ
襟元やほかの小物も色数を少な目にしつつ、明るさや鮮やかさに差をつけてコントラストをつくりましょう。
全体に印象的な変化をつけて色柄を合わせるとお似合いになるコーディネートが作れます。
草履、バッグ、他小物
ハードタイプのブルべ冬の方は、ブルべ夏の方同様、ゴールドよりはシルバーの色目の物を選びましょう。
バッグは、硬そうな形や生地感、直線的で角のあるものが、クールな印象をなお引き立てます。
イエベ春の方にお似合いの着物の色と柄
可愛らしい物がお似合いのイエベ春の方は、明るく澄んだ色がお似合いです。
沢山の色を一度に身に着けることで輝きます。小さな花柄、軽そうで丸みのある柄が、ふわふわと飛んでいるような動きのある柄がお似合いになります。銀色よりはキラキラ光る薄く明るい金色を選びます。
主な柄・・七宝模様、糸車、松竹梅、丸文、青海波紋、亀甲文、紗綾、花車、鞠、組紐、橘、雪輪、梅、
椿、楓、撫子、花丸文、うさぎ、蝶、鼓など
襟元、帯締め、帯揚げ
着物にもレースの襟を重ねたりきらきらひかるアクセサリーをつけてもお似合いになるのは、イエベ春の方です。襟元、小物にも色々な明るく澄んだ色を選んで、顔色を明るくしましょう。
草履、バッグ、他小物
小物は丸く、かわいらしいものを選びましょう。紐やビーズなども細く小さめで明るく澄んだ色目、キラキラしている物がお勧めです。
イエベ秋の方にお似合いの着物の色と柄
落ち着いた雰囲気のイエベ秋の方には、大きめの柄で、動きの感じられない重厚感のある柄がお似合いです。色はアースカラーが中心となります。落ち着いた暗めの金色が似合いです。
色数は少な目で全体に統一感を出したコーディネートにすると、重さが出ます。
どこか一箇所反対色などを配色するとアクセントとなり、イエベ秋らしさがでます。
主な柄・・熨斗、花車、鳳凰、物語文、菊、丸文、花菱、光琳波、おしどり、御所車、檜扇、貝桶、蝶、
扇面、雲取り、立桶、椿、華文など
襟元、帯締め、帯揚げ
全体に統一感をだすため、小物の色も柄の中の色に合わせます。
重厚感が出て、イエベ秋の方の落ち着いたイメージに合うコーデネートとなります。
草履、バッグ、他小物
小物類もかわいらしい物は避け、甘みの感じられないデザインの物がお勧めです。
まとめ
パーソナルカラーのシーズンは、大きく分けるとイエローベース、ブルーベースがありますが、そのうちハードタイプの方が、ブルべ冬とイエベ秋、ソフトタイプの方がイエベ春とブルべ夏の方です。
お好みだとしても、ハードなタイプの方が可愛いものを持ったり、ソフトタイプの方が強い物を持ったりすると、ちぐはぐな印象になってしまいます。
お似合いになりそうな柄の例を挙げましたが、色合いや大きさ、柄の強さやデザインによって似合わないものも出てくると思います。また、多くの着物は、柄や色が組み合わされています。
ご自分のベストカラーに合った色の柄で、全体としての印象を優先して選ぶ必要が有ります。
一生に一度の成人式用のお振袖などは、失敗したくないものです。小物類、髪留めなどはお着物が決まったらゆっくり事前に少しずつ選んでいきましょう。。
お着物は洋服に比べると馴染みがうすく、ある程度の決まりやしきたりがあるのでどれでも合わせて良い訳ではありません。
この際、勉強してみる機会と思って意味などを調べてみるのも良いですね。